2016年6月7日火曜日

『ビデオゲーム産業の世界動向』報告書がオンラインで公開

以前に当ブログでご紹介した報告書『ビデオゲーム産業の世界動向』が、オンラインで無料公開されました。
(解像度は若干低めです…)。
http://www.fmmc.or.jp/report/publicresearch.html

登録ページでメールアドレスを登録するだけで、紙版だと1,920円(送料込)する報告書と概要スライドが、なんと無料でダウンロードできます!
(紙版を買って下さった方、スミマセン…。でも紙版の方が文字はきれいです)。

また、ゲーム以外の情報通信に関する多様なテーマに関する報告書も用意されています。

ICTとの融合によるビデオゲーム産業のビジネスモデルの変化や、「eスポーツ」「ゲーム実況」「大学でのゲーム教育」等にご関心がある方は、是非ご覧ください!

2016年6月5日日曜日

デジタルハリウッド大学大学院「コンテンツビジネス分析ラボ」(2016年度)

今年度、デジタルハリウッド大学大学院で、「コンテンツビジネス分析ラボ」という少人数の演習を持たせて頂いています。コンテンツのヒットやヒットコンテンツを制作する企業の固有能力を、社会学や経営学などを活用して分析するラボです。

2016年度は、学生各位に、
 ・地方のアニメ制作スタジオがなぜ成長しているのか?
 ・そうしたスタジオが、地方にどのような影響をもたしているか?
 ・アニメ会社がどのようにビジネスモデルを再構築しようとしているか?

といったテーマに取組んでもらいながら、コンテンツ文化・産業を社会科学的に分析する方法を習得してもらいたいと考えています。

書評:『同人音楽とその周辺――新世紀の振源をめぐる技術・制度・概念』

井手口彰典,『同人音楽とその周辺――新世紀の振源をめぐる技術・制度・概念』(青弓社,2012)を読んで感じたことのメモ。

以前にご恵贈頂いた本で、PDF化していたのですが、3月に予定されていた某学会での発表準備のため改めて購入しました。
(その発表は、発表数日前に家族が遭った交通事故の対処のため、取りやめさせて頂かざるをえなくなったのですが…)。

本書は、「同人音楽」と呼ばれる実践や作品、周辺現象の分析を通して、現代日本の音楽文化の一側面を考察した著作です。同人音楽即売会「M3」や、同人音楽の環境・ジャンル、「初音ミク」や「ニコニコ動画」のような同人音楽の周辺的状況が、幅広く扱われています。

本書については、すでにいくつかの書評がオンラインで発表されています。
 井手口彰典『同人音楽とその周辺』 - Jablogy

本ブログでは、2010年に書いた下記の拙論文に対する、井手口さんのご指摘について感じたことを、簡潔にまとめておきます。
 七邊信重,2010,「『同人界』の論理――行為者の利害-関心と資本の変換」『コンテンツ文化史研究』3.