2016年12月18日日曜日

尚美学園大学講義「情報化と社会」授業スライド(2016年度)

尚美学園大学での講義「情報化と社会」の授業スライド(2016年度版)を、slide shareで公開しています。

【講義の概要】
人間は、自らや社会についての「情報」を求め、新聞や映画、電話、テレビなどのメディアや、コンピュータやインターネットのような情報技術を生み出してきた。一方、メディアや情報技術は、「情報社会」と呼ばれる新しい社会のインフラとなり、産業や地域などにさまざまな影響をもたらしている。本講義では、情報とメディアや情報技術、社会の関係を解説する。最初に、それらについての理論を説明する。次に、情報の生産・仲介・消費を可能にするさまざまなメディアと情報技術の特徴、それらが現れた背景とその影響を説明する。

第1回    「ガイダンス
第2回    「情報とメディアの理論(1) 情報社会論
第3回    「情報とメディアの理論(2) メディア論(1)
第4回    「情報とメディアの理論(3) メディア論(2)

第5回    「メディア・情報技術と社会(1) 新聞
第6回    「メディア・情報技術と社会(2) 電話
第7回    「メディア・情報技術と社会(3) 映画とアニメーション
第8回    「メディア・情報技術と社会(4) ラジオ
第9回    「メディア・情報技術と社会(5) ビデオゲーム
第10回    「メディア・情報技術と社会(6) テレビ
第11回    「メディア・情報技術と社会(7) ケータイメディア
第12回    「メディア・情報技術と社会(8) コンピュータ

第13回    「メディア・情報技術と社会(9) グローバル・メディア
第14回    「メディア・情報技術と社会(10) メディア・リテラシー
第15回    「授業のまとめ

尚美学園大学講義「メディア・コミュニケーション(ゲーム文化)」授業スライド(2016年度)

尚美学園大学での講義「メディア・コミュニケーション(ゲーム文化)」の授業スライド(2016年度版)を、slide shareで公開しています。

【講義の概要】
ビデオゲームは、自宅やゲームセンターだけでなく、街や学校、会社など、どこでも好きな時間に遊べるものになりました。また、コアユーザー向けハイエンドゲームに加えて、短時間で遊べるモバイルゲームや、現実世界でのプレイヤー間のコミュニケーションを楽しむゲームが人気を集めており、ゲーム市場は急拡大しています。本講義では、いつでもどこでも遊べるようになったビデオゲームの面白さの要因、歴史と現在、ゲームで生計を立てる人々について講義します。 

第1回    「ガイダンス
第2回    「ゲームの構造(1) ビデオゲームの定義
第3回    「ゲームの構造(2) ルールとフィクション
第4回    「ゲームの構造(3) メカニクスとジャンル
第5回    「ゲームの構造(4) 事例分析:妖怪ウォッチ
第6回    「ゲームの世界動向(1) ビデオゲームの歴史
第7回    「ゲームの世界動向(2) アーケードゲーム
第8回    「ゲームの世界動向(3) 自主制作ゲーム
第9回    「ゲームの世界動向(4) ネットワークゲーム
第10回    「ゲームの世界動向(5) ゲームの応用利用
第11回    「ゲームのお仕事(1) ゲームの制作
第12回    「ゲームのお仕事(2) ゲームの流通

第13回    「ゲームのお仕事(3) ゲームに関わる職業
第14回    「ゲームのお仕事(4) ゲーム制作者のキャリア
第15回    「ゲームの未来

2016年9月3日土曜日

『ポケモンGO』ブームの分析(2016年8月時点)

今年7月にリリースされ、世界中で人気の『ポケモンGO』のブームの要因と魅力について、メディアの方の取材を受けました。

『ポケモンGO』ブームは続く?ゲーム研究者が語る大ヒットの要因と可能性」『教えて!gooウォッチ』
「『ポケモンGO』はなぜヒットした?」『SBS静岡放送「IPPO」』(ラジオ番組)
「ポケモンGO 熱狂去って新たなステージへ」『NHKニュース』 (追記)
追跡2016 「ポケGO」県内でも社会現象 事故多発、対策が課題 世代超え広がる交流」『山梨日日新聞』 (追記)

前者については、8月上旬に、指定して頂いた分量の3倍程の回答を書いて、担当者の方に編集のお手間をおかけしてしまいました(スミマセン…)。その後、すでに1か月が過ぎ、ゲーム自体がアップデートされたり、開発サイドからの情報や分析記事がかなり出てきています。また、上の記事が公開された後で、ゲーム研究者や開発者の方などとお話しして、新しい知見を得ることができました。

これらに基づいて、『ポケモンGO』や位置情報・ARゲームについてもう少し調べてみようと考えているのですが、その前に、区切りとして、最初に書いた原稿をブログに投稿します。説明を加えたい箇所もありますが、今後の研究にそのアイデアを反映させていきたいと思います。

2016年6月7日火曜日

『ビデオゲーム産業の世界動向』報告書がオンラインで公開

以前に当ブログでご紹介した報告書『ビデオゲーム産業の世界動向』が、オンラインで無料公開されました。
(解像度は若干低めです…)。
http://www.fmmc.or.jp/report/publicresearch.html

登録ページでメールアドレスを登録するだけで、紙版だと1,920円(送料込)する報告書と概要スライドが、なんと無料でダウンロードできます!
(紙版を買って下さった方、スミマセン…。でも紙版の方が文字はきれいです)。

また、ゲーム以外の情報通信に関する多様なテーマに関する報告書も用意されています。

ICTとの融合によるビデオゲーム産業のビジネスモデルの変化や、「eスポーツ」「ゲーム実況」「大学でのゲーム教育」等にご関心がある方は、是非ご覧ください!

2016年6月5日日曜日

デジタルハリウッド大学大学院「コンテンツビジネス分析ラボ」(2016年度)

今年度、デジタルハリウッド大学大学院で、「コンテンツビジネス分析ラボ」という少人数の演習を持たせて頂いています。コンテンツのヒットやヒットコンテンツを制作する企業の固有能力を、社会学や経営学などを活用して分析するラボです。

2016年度は、学生各位に、
 ・地方のアニメ制作スタジオがなぜ成長しているのか?
 ・そうしたスタジオが、地方にどのような影響をもたしているか?
 ・アニメ会社がどのようにビジネスモデルを再構築しようとしているか?

といったテーマに取組んでもらいながら、コンテンツ文化・産業を社会科学的に分析する方法を習得してもらいたいと考えています。

書評:『同人音楽とその周辺――新世紀の振源をめぐる技術・制度・概念』

井手口彰典,『同人音楽とその周辺――新世紀の振源をめぐる技術・制度・概念』(青弓社,2012)を読んで感じたことのメモ。

以前にご恵贈頂いた本で、PDF化していたのですが、3月に予定されていた某学会での発表準備のため改めて購入しました。
(その発表は、発表数日前に家族が遭った交通事故の対処のため、取りやめさせて頂かざるをえなくなったのですが…)。

本書は、「同人音楽」と呼ばれる実践や作品、周辺現象の分析を通して、現代日本の音楽文化の一側面を考察した著作です。同人音楽即売会「M3」や、同人音楽の環境・ジャンル、「初音ミク」や「ニコニコ動画」のような同人音楽の周辺的状況が、幅広く扱われています。

本書については、すでにいくつかの書評がオンラインで発表されています。
 井手口彰典『同人音楽とその周辺』 - Jablogy

本ブログでは、2010年に書いた下記の拙論文に対する、井手口さんのご指摘について感じたことを、簡潔にまとめておきます。
 七邊信重,2010,「『同人界』の論理――行為者の利害-関心と資本の変換」『コンテンツ文化史研究』3.